- SolidworksとFusion360はどちらがいいの?
- 初心者はどちらを学べばよい?
- フリーランスと企業で学んだ方がいい3DCADって違いはある?
3D CADは、機械設計者にとって重要なツールであり、様々なところで利用されています。しかし、初心者にとっては3D CADを選べば良いのかわからないことが多いかもしれません。
この記事では、世界で数多く使われているSoildworksとFusion360を徹底比較し、それぞれの特徴を紹介します。初心者の方にも分かりやすく説明しているので、どの3D CADにするか迷っている方は必見です。
SoildworksとFusion360は、どちらも優れた機能を備え、使用する場合、多くのメリットがあります。それぞれに違いがあることを知っておくことで、自分に合った3D CADを選べるはずです。
SolidworksとFusion360は、両方とも最先端の3D CADです。
- Solidworks
- 長年にわたって機械設計者によって利用されてきました。専門的な機能を提供するソフトウェアであり、大規模なプロジェクトに適しているため、企業向きです。
- Fusion360
- 比較的新しいソフトウェアであり、よりアクセスしやすい、使いやすいインターフェイスを提供しています。小規模のプロジェクトに適しているため、個人向きです。
年間99ドルの3DEXPERIENCE SOLIDWORKS for Makersを使ってSolidworksデビューしよう!
3年間無償の個人用ライセンスが使用できる!
3D CADは複雑な設計が可能となる
3D CAD(Computer-Aided Design)とは、コンピュータを使って、製品や部品の立体的なデザインを行う技術です。機械設計者は、3D CADを使用して、機械部品や製品の詳細な設計図面を作成し、製造プロセスを効率化することができます。
3D CADを使用した時の効果は次の通りです。
- 様々なツールがあり、設計者はそれらを使用して、部品や製品の形状、サイズ、材質、機能などを設定ができる。
- 製品を組み立てるためのアセンブリ機能が含まれており、製品の各部品を組み合わせ、全体的な機能をシミュレーションすることができる。
- 製品の設計から製造、品質管理、メンテナンスまでのプロセスにおいて、効率的な作業が実現できる。
- 製品のデザインや機能に関する情報を正確に共有できる。
- 製品の開発や改善を迅速に行うことができる。
2D CADの時代と比べるとより複雑な設計が可能です。設計変更や修正が簡単に行えるにも特徴です。現代の製造業において不可欠であり、機械設計者にとって必要不可欠なアイテムといえます。
3D CADは3種類に大きく分かれます。できることの違い(高速処理、大規模設計、解析など)、ソフトの価格や扱っている企業が異なってきます。
- ローエンド
- ソフト例:Fusion360(AutoDesk:できることより価格の関係からこちらに入る場合もある)、Rhinoceros(Robert McNeel & Associates)、DesignSpark(アールエスコンポーネンツ)
ソフト単価が60,000円~200,000円程度で購入できる3D CAD。
個人が趣味程度で使う場合などに活用。
機能が限定的であるが、導入しやすい価格なので個人でも使用しやすい。 - ミドルレンジ
- ソフト例:SolidWorks(ダッソーシステムズ Solidworks)、Inventor(AutoDesk)、Fusion360(AutoDesk)
ソフト単価が1,000,000円前後で購入できる3D CAD。
家電製品設計・機械部品設計などに活用。
ハイエンドに近い機能を持ち合わせながら、ハイエンドより価格が安い。 - ハイエンド
- ソフト例:CATIA V5(ダッソーシステムズ)、Creo Parametric(Parametric Technology)
ソフト単価が1,000,000円以上で購入できる3D CAD。
自動車業界、航空、電子機器分野などで活用され、金型設計・治具設計に向いている。
高速処理、部品手数が多い大規模設計に対応して、色々な解析機能がついている。
個人向けはローエンド3D CAD、企業向けはミドルレンジ以上をイメージしてもらえばわかりやすいです。ただ、自動車関連はハイエンド3D CADが必要のようです。
SolidworksとFusion360は世界的に使われている
有料ユーザー数は2021年現在、SolidWorksが1位、Fusion360が2位となっています。
ただし、2019年から2020年にかけてSolidWorksが5ポイント下げ、Fuion360が8ポイント上げている状況です。Fusion360は無料で使うことができます。このユーザーの一定層が有料版にするときにそのままFusion360を使ったり、価格面と使用面の満足度からFusion360へ乗り換えている可能性があります。
無料・有料ユーザーをすべて考えた場合、Fusion360が1位です。無料ユーザーは個人が多いと思われます。
ここから考えられることは次の通りです。
- 有料ユーザー、つまり法人関係でお金を持っている方はSolidWorksを使っている傾向である。
- 無料ユーザー、つまり個人で使っている場合はFusion360を使っている場合がある。
- 企業の中でもFusion360を使える場合、価格面で安いFusion360に移行している可能性がある。
SolidWorksとFusion360の両方が使えると仕事の幅が広がる可能性がありますね。
SolidworksとFusion360の比較
項目 | Solidworks | Fusion360 |
---|---|---|
写真 | ||
販売価格 | – Solidworks Standard: 約110万円/1ライセンス – Solidworks Professional: 約130万円/1ライセンス – Solidworks Premium: 約165万円/1ライセンス | – 年間プラン:71,500円/1ユーザー(税込) – 月間プラン:8,800円/1ユーザー(税込) – 学生プラン:無料 |
ユーザー層 | 経験豊富な設計者やエンジニアに人気 | 初級者や中級者など、より幅広い層 |
スタートアップ条件 | 99ドル/年間で使用できる 3DEXPERIENCE SOLIDWORKS for Makersがある | 3年間無料のスタートアップがある |
主機能 | 1. 3Dモデリング:3Dモデルを作成し、設計図を作成するための基本的な機能 2. 図面作成:3Dモデルを2D図面に変換し、製品の詳細な設計を行うための機能 3. アセンブリ:複数の部品を組み合わせて1つの製品を作成するための機能。 | 1. 3Dモデリング:3Dモデルを作成し、設計ができる。 2. アセンブリ:複数の部品を組み合わせて、機械的な装置を作成できる。 3. シミュレーション:設計したモデルを使用して、機械的な動作をシミュレーションできる。 |
利用者層 | 企業メイン | 個人・企業 |
ファイル・拡張子 | sldprt、sldasm、slddrw、sldlfp、sldsldb、slddrt、STL、STEP、DWGなど約33種類 | x_t、STEP、DWGなど約33種類 |
シミュレーション機能 | ・力学シミュレーション ・温度シミュレーション ・流体力学シミュレーション など | ・力学シミュレーション ・熱解析シミュレーション など |
CAM機能 | Solidworks CAM | 有料版もしくはスタートアップであれば CAM機能が使える |
データ保存場所 | PCやサーバーなどに保存 | クラウド上に保存 |
アドオン | アリ | アリ |
メンテナンスやサポート | 年間保守契約が別途必要 – Solidworks Standard: 約20万円/年間 – Solidworks Professional: 約20万円/年間 – Solidworks Premium: 約35万円/年間 ・電話サポート ・Webによるサポート ・自動アップデート | ・電話サポート ・Webによるサポート ・自動アップデート |
選び方と使い分けのポイント | ・企業で働く場合やっておいて損はない ・部品点数が多い製品をアセンブリしたい方 ・データはサーバーなどで一括管理する方 | ・個人で仕事・副業をしたい場合に使用 ・場所を選ばずにソフトを触りたい方向け ・複数のユーザーで同時に作業したい方向け |
URL | 詳細を見る | 詳細を見る |
Solidworksは、高度な機能と信頼性が求められる業界や大規模なプロジェクトに適しています。Fusion 360は、初心者から中級者向けであり、クラウドベースのプラットフォームであるため、共同作業や効率的な製造プロセスの実現に適しています。
3D CADを選択する際には、プロジェクトの規模や複雑さ、ユーザーの経験値などの要因を考慮することが重要です。
年間99ドルの3DEXPERIENCE SOLIDWORKS for Makersを使ってSolidworksデビューしよう!
3年間無償の個人用ライセンスが使用できる!
Solidworksの特徴は大規模設計向け
Solidworksは、機械設計や製造業界で広く使用される3D CADソフトウェアであり、次のような魅力があります。
- 直感的で使いやすいインターフェース
- 直感的なインターフェースを備えており、初心者でも簡単に学習できる。
- 高度な2D/3Dモデリング機能
- 高度な2D/3Dモデリング機能を備えており、部品、アセンブリ、表面モデルを作成できる。
- 精度と信頼性
- 高い精度と信頼性を持ち、設計エラーを最小限に抑えることができる。
- カスタマイズ性
- APIやマクロを使用してカスタマイズすることができ、効率的な作業を行うことができる。
- データ管理機能
- PDMと呼ばれる管理ソフトを導入することで、バージョン管理、変更管理、アクセス管理などのデータ管理を複数人のプロジェクト適応できる。
Solidworksは、有料ユーザー数の中でトップです。主に大企業やエンジニアリングチームが使用しているためです。企業で3D CADを使いたいと考えている方はまずはSolidWorksを学ぶのがおすすめです。
年間99ドルの3DEXPERIENCE SOLIDWORKS for Makersを使ってSolidworksデビューしよう!
SolidWorks for Makersと呼ばれる個人でも比較的使いやすい価格帯のバージョンが販売されています。特徴は次の通りです。
- 年間99ドル(日本円で2023年2月現在、15,000円前後)で基本的な3Dモデル機能が使える。
- コニュニティ内でサポートが受けられる。
- SolidWorks for Makersで作ったデータは、商用版では開くことはできない。中間ファイル(stl、step、x_t)に変換する必要がある。
- スクールに行かなくても基本操作は書籍で学べる。
- 年間約20万円未満の利益であれば商用目的でも使用できる。
ソフトの見た目も商用版と変わらないため、まずはSolidWorks for Makersで基本操作を学べば企業で即戦力に慣れる確率がぐ~んと上がります。
おすすめ書籍は次の通りです。
- 公式サイトからモデル簡単にダウンロードできるので作成方法をすぐに確認できる。
- 身近なモデルなので、応用しちゃすい。
- 紙版とネット版があるので好みで購入できる。
- 絵を見て操作ができるので、はかどる。
チェックポイント
有料ユーザーNo.1のSolidWorks。企業の採用率も高いです。インターフェースが使いやすいのが特徴、かつアドインで機能を追加しやすいのが特徴です。初心者はまず、SolidWorksforMakersと書籍を使って基本をマスターすれば企業で十分に通用します。
Fusion360の特徴は小規模設計向け
Fusion 360は、CAD、CAM、CAEを1つのクラウドベースのプラットフォームで統合した3D設計ソフトウェアで、以下のような魅力があります。
- 使いやすいインターフェース
- シンプルで使いやすいインターフェースを備えており、初心者でも簡単に学習できる。
- 総合的な3D設計
- CAD、CAM、CAEを1つのソフトウェアで統合しており、3D設計から製造までの一連の工程を網羅することができる。
- クラウドベースのプラットフォーム
- クラウドベースのプラットフォームであり、どこからでもデータにアクセスできる。
- コラボレーション機能
- リアルタイムのコラボレーション機能があり、複数のユーザーが同時に作業することができる。
- シミュレーション機能
- シミュレーション機能もついている。
- 大量のリソース
- 大量のオンラインリソースがあり、ユーザーコミュニティ、チュートリアル、フォーラム、ビデオなどがある。
- 個人向け
- 個人(初級者や中級者など、より幅広い層の方に利用)や小さなチームに向いており、より小さな規模のプロジェクトに最適。
一方で複雑な設計プロジェクトには向いていない。 - 価格安い
- クラウドベースのソフトウェアであり、月額または年額のサブスクリプションにより、低価格で使用できる。
年間プラン:71,500円/1ユーザー。
3年間無料スタートアップ機能を使うことができる。
3年間無償の個人用ライセンスが使用できる!
SolidWorksに負けないくらい、シンプルで使いやすいインターフェースなので、初心者でも簡単に学習できます。学習方法もスクールに行かなくても基本操作は書籍で学べます。
おすすめ書籍は次の通りです。
- 課題がついているので実力把握がしやすい。
- アドバンス編など中級者以降の書籍も出回っているので更なる応用を勉強したい場合にやりやすい。
- 最新版のFusion360の操作方法で勉強ができる。
チェックポイント
有料ユーザーNo.1のSolidWorksを追い越す勢いであるFusion360。最大の魅力は価格です。個人でも十分に有料版を支払える価格になっています。その上、スタートアップとして3年の無料期間もついていますので、使いこなすようになればスムーズに有料版移行しやすいのが特徴です。標準でシミュレーションやCAM機能を搭載しているのも魅力です。
最後に:企業で使うならSolidWorks・個人で使うならFusion360
SolidworksとFusion360は、どちらも3D CADソフトウェアであり、機械設計者にとって重要なツールです。以下は、両者の主な違いをまとめたものです。
どちらのソフトウェアを選ぶかは、プロジェクトの規模や目的によって異なります。大規模なプロジェクトに取り組む場合は、Solidworksが最適であり、小規模のプロジェクトに取り組む場合は、Fusion360がより適しています。また、ソフトウェアの価格や機能、使いやすさも考慮する必要があります。
年間99ドルの3DEXPERIENCE SOLIDWORKS for Makersを使ってSolidworksデビューしよう!
3年間無償の個人用ライセンスが使用できる!
(たっちん)