- 今後の社会人の設計プランとして何を重要視すれはいいんだろう?
- やっぱり転職?そのままの場所で働く?
- 機械エンジニアとして専門性をいかす?
このような疑問に答えていきます。
- マーケットバリューという考え方がわかる。
- ピボット型キャリアが重要な理由がわかる。
- 今後の仕事のかかり合いは「緊張」と「緩和」のバランスを保ってやった方がよい理由がわかる。
- 思考法を身につけた後にやった方が良い内容がわかる。
今の時代、日本企業も終身雇用の崩壊が始まろうとしています。
そんな中、多くはビジネスマン、つまりサラリーマンとして会社に属ています。
今までのビジネスマンは1つの会社に長いあいだ勤めることが基本でしたが、これからは自らキャリアを積みながらいろいろな経験を積んでいく時代となります。
北野唯我さんは「転職の思考法」という形で書籍を出されていますが、ビジネスマンとして今後いきていく上で大切な方法や今後の仕事との向き合い方を次の書籍でまとめておられます。
今回はその本から、私個人はとても参考になったところを3つにまとめて紹介していきます。
では、「転職の思考法」を紹介していきます。
思考法1:マーケットバリュー = 技術資産 ✖️ 人的資産 ✖️ 業界の生産性
マーケットバリューとは
マーケットバリューとは、「自分の市場価値」を表します。
マーケットバリューは、次の項目で決まってきます。
この3つの要素の掛け算で決まってきます。
それぞれの要素が大きくなると箱の大きさが次のように大きくさせることで、マーケットバリューが大きくなり、今後の自分の仕事のあり方が有利になってきます。
このマーケットバリューを大きくすると次の利点があります。
- 会社を変えても、スキル自身に賞味期限もないので、どこでも使うことができる。
- 自分のために喜んで力を貸してくれるヒトが増える。
- 自分が所属しているマーケットが今後、成長性があるかどうかを見極めることができる。
技術資産とは「専門性」と「経験」
技術資産は、他社の会社でも通用する技術的に蓄積している資産を言います。
- 専門性
- 職種に紐付くもので、例えば「法人営業」や「開発」などを示します。
20代では重点的に高めるように心がけてください。 - 経験
- 職種に紐付かないもので、例えば「マネジメント経験」や「プロジェクトリーダー経験」などを示します。
30代では重点的に高めるように心がけてください。
この書籍では「出産を見据える女性」のことが書かれており、会社に復帰を考えるのであれば、福利厚生より「専門性・経験」を重視して「いつでも戻れる状態」を確保した方がよいとのことで、かなり 「専門性・経験」を重要視されているとのことです。
人的資産とはズバリ人脈
人的資産は一言でいえば「人脈」。
自分だから喜んで動いているくれるヒトをどれだけ増やせるかが重要になってきます。
40代では重要になるので、それまでにコツコツ高めるように心がけてください。
40代で重点的に必要なりますが、この「人的資産」は価値を生み出すのにかなり時間がかかります。
その一方で、40代以降はこの 「人的資産」 がかなり重要びなってきます。
業界生産性とは?
業界の生産性とは、「その業界にいる人が平均一人当たりどれほどの価値を生み出しているか」という指標です。
次の表をみてください。(出展:平成30年賃金構造基本統計調査|厚生労働省)
こちらは、男女別になる各業種における年齢と平均年収のグラフです。
同じ30歳代男性でも金融業界は平均448万円の給料でサービス業界は平均269万円程度と差がついています。
才能は不平等だけど、ポジショニングは誰でも選択できそうだね!
そのほかにも、次のようなサイトにも同じような内容が示されています。
>> 平均年収ランキング(業種別の平均年収/生涯賃金)【最新版】[出展:doda]
>> 30代の平均年収はどのくらい?男性・女性の中央値も解説![出展:WORKFAN]
これが、「業界の生産性」ということです。
その業界にいるだけで給料の伸びが変わってきます。
市場によっては20倍程度異なる場合もあります。
「業界の生産性」がマーケットバリューに最も大きな影響を与えます。
技術資産や人的資産が乏しい場合は、「生産性が高い業界」か「今後伸びている業界」を選択していく必要があります。
思考法2: ピボット型キャリアを形成することが大切!
ピボット型キャリアを形成せよ
ピボット型キャリアとは、例えば、「Aという事業を立ち上げたが、うまくいかなったので、Bという事業を立ち上げた。」といった形で、方向転換や路線変更という意味のキャリアです。
マーケットバリューに置き換えると、次のようになります。
自分の強みに軸足を残しながらもう片足を今後強くなる部分に少しずつ、ずらしていく考え。
- 転職しようと思えばできる人間が集まっている会社
- 転職してたくてもできない人が集まっている会社(会社にしがみついている人が集まる会社)
①と②ではどちらは優れている会社でしょうか?
答えは、前者になります。
転職しよう思えばできるヒトが集まる会社で、それでもとどまる会社は最強の組織と言えます。
結局、こういうヒトたちは、会社にしがみつこうとはしていないので、自由な発想も生まれやすいです。
いつでも乗り換えが可能な状態で、かつ自分の人生を選ぶ力を身に付けている状態にいる必要があります。
僕の場合、「機械エンジニア(自分の強み)、今後はIT、WEB関係に力を入れる!」のような感じかなと思っています。
また、今後強くなる部分というのは「業界の生産性」のところにも記載している通り、「今後伸びるマーケット」ということになります。
伸びるマーケットとはベンチャー企業と非効率
では今後のマーケットを見つけるコツですが、次のところに注目してください。
- 伸びるマーケットには、いずれ大企業と競合するような急成長ベンチャー企業が複数参入し、各社が伸びているサービスに注目。
- 複数のベンチャーが参入し各社が伸びているサービスとは、結局世の中の流れをつかんでのっている。
ベンチャー企業の探し方は、転職サイトで「****業界 ベンチャー」とさがし、順に調べる。
設立年度が浅く、投資があつまっていれば、伸びていることがわかる。 - 既存企業の非効率を突くロジックに注目。
- 変化がない=マーケットの成熟化→最終的には。。。→コモディティ=差別化がなくなる
「差別化がなくなる」ということは、どれを買っても同じサービス・モノということになり、誰もがもはや良いと思う価値がない。
反対に誰かに指摘されて、それに価値があるとわかるものこそ、そこに価値がある。
つまり、
その業界が長く続いており、その業界に非効率があれば、そこを突く全く違うアプローチをする。
その違うアプローチの手法が概ね正しければ、いずれその企業は伸びる。
当然はじめは馬鹿にされるが、非効率を覆す強固なロジックがあれば、あとはタイミングだけ。
いずれ伸びるところを探す。
100人の頂点ではなく、いずれ100人が追い求める場所に1番乗りになることが、「今後伸びるマーケット」ということです。
思考法3: ヒトには自分に合った「緊張」と「緩和」のバランスがある
ヒトには、仕事に対して2つの考え方があります。
- 一般型(being)
- 「どんな人でありたいか、どんな状態でありたいか」を重視する。
99%の人がこちらに当てはまる。
「心からやりたいこと」を思い当たらず、自信がない。 - 天才型 (to do)
- 「何をするか」を重視する。
私も一般型に当てはまると考えています。
一般型のヒトはRPG(ロールプレイングゲーム)に例えるとわかりやすいです。
こんなゲームは面白くないと思います。
- ゲーム当初にいきなり主人公の目の前にラスボスが現れるゲーム。
- ゲームの後半戦になっても主人公のレベルがほとんど上がっていないゲーム。
この2つに共通するところは、どちらも適切な環境に主人公いないこと!
一般型のヒトにとって適切環境に置かれることが最も重要なのがわかります。
この適切環境とは、少し頑張れば次のステップに移行できる環境です。
RPGでいくと少し、頑張ってレベル上げすれば倒せるレベルの敵の設定が重要ということです。
このRPGでいうレベルをビジネスマンでは、「RPGのレベル = マーケットバリューの大きさ」であること。
ビジネスマンとしての箱の大きさを大きくしなさいということです。
この環境が適切であれば、仕事に対する「緊張」と「緩和」のバランスが良い状態だといえます。
- 仕事を取り組んでいるとき!これが「緊張」!
- 仕事が成功し終わればリラックスする!これが「緩和」!
このバランスが悪い状態だと一般型のヒトは「仕事がおもしろい」状態ではないことが多いです。
つまりは、次のことが言えます。
『緊張と緩和のバランス』が一般型の仕事のおもしろさを決定づける
そして、マーケットバリューと給料は長期的には必ず一致します。
そのため、今は給料が低いが、マーケットバリューが高まる会社を選んだ方が、最終的には「仕事がおもしろく」、「給料」も上がる状態となります。
最後に一般型の人が好きなことをみつける良い方法を紹介します。
- 他人から上手だと言われるが「自分ではピンとこない」モノの中から探す。
- 普段の仕事の中で「まったくストレスを感じない」コトから探す。
この2つ方法が一般型の人間とっては見つけやすい方法です。
設計者として未来を考える思考法を身に着けた先には?
設計者として未来を考える思考法を身につけた先には、次のステップがあります。
- 転職活動を実際にはじめてみる
- 今の会社に残ってもっとキャリアを積む
転職活動を実際にはじめてみる
さらに思考法を深堀りをする
今回の思考法を持つということは、すなわち「マーケットバリュー」を持つことがわかっています。
ただし、99%の人が本当にやりたいことがわかっていない状況です。
そんな中で転職活動をし始めるのはまだまだ不安に思う方もいるかもしれません。
そういうときは、さらに「自分探し」をします。
自分探しをするために必要な書籍はこちらです。
こちらの本は、「やりたいこと」を具体的にやり方を明示してくれる書籍となっています。
99%の人がやりたいことを思いつかないとここでは書いていますが、そんなヒトでも十分に参考になる書籍となっています。
実際に転職をしはじめる
実際に転職活動をしはじめる場合は、転職エージェントへの登録が必要です。
転職エージェントも「年代別」や「業種別」によって強みが変わってきます。
ここでは、設計者を軸に年齢別に転職エージェントを紹介します。
20代向けにオススメ
1つ目はマイナビエージェントです。
もう一つがリクルートエージェントです。
それぞれの公式サイトと特徴次の通りです。
転職成功実績No.1を誇るリクルートの転職エージェント
20代や女性向けに強い転職エージェント
エージェントのハードルが高い方は、「doda」なんかもオススメです。
\ dodaの公式サイトはこちら! /
どんな方でもサポートしてもらえるので、転職し始めたヒトでもやりやすいサイトだと思います。
私の友人もdodaのアドバイスを受けて実際に転職をした経験があるので、よい転職サイトだと思います。
30代以降向けにオススメ
1つ目がJAC Recruitmentです。
もう一つがBIZREACH(ビズリーチ)です。
それぞれの公式サイトと特徴次の通りです。
外資系やグローバル企業などのハイクラス転職に強い転職エージェント
スカウトが届くハイクラス転職サイト
転職をすることはリスクがありますが、転職活動をすることはリスクはほとんどないので、転職を考えた時点でやり始めた方が良いと考えます。
ただし、実際に転職をするときは、一つの転職エージェントに絞った方が良いです。
転職エージェントから立場を考えると、色々な情報をもらうのは、問題ありません。
しかし、実際に進めていく上で、ずっといろいろな転職エージェント使い続けていると、そのコンサルタント企業でしか知らない情報を他社に流される危険性があります。
そう思われると、転職活動を有利に進めることが難しくなります。
より親身になって相互信頼を得るためにも転職活動を進めていく上では、転職エージェントは一つに絞った方が良いということです。
それまでは、各転職エージェントが自分にとって「向き・不向き」があると思いますので、存分に比較すればよいと思います。
今の会社に残ってもっとキャリアを積む
設計者として未来を考える思考法を身につけた上で今の企業で頑張っていくという方もおられると思います。
そういった方は、専門性を伸ばす以外に会社員として頭角を出していく必要があります。
次の内容の記事がオススメです。
サラリーマンとして重要な能力をまとめています。
この記事では会社員として必要な能力は大きくは45ある中で、実際に私が10年以上会社員として勤めてきた中で、「これは使える!」と思った内容を5選にしていますので、ぜひ詳細を読んでみてください。
最後に:転職の思考を手に入れよう!
今回の3のポイントは次の通りです。
- マーケットバリューは、「技術資産・人的資産・業界の生産性」の3つから成り立ち、これからを見据えていかに生産性がよい分野に身を置けるかが重要となる。
- ピボット型キャリアという方軸を自分の強みとして残しながら、もう方軸をこれから伸びるであろう新しいことをしていく必要がある。
- 多くのヒトが「心からやりたい仕事」を見つけることができない。ただし仕事のおもしろさは「緊張」と「緩和」のバランスが決めており、ほとんどのヒトが仕事するうえで重要な要素の1つになっている。
北野唯我さんの「転職の思考」はストーリーになっており、大変読みやすいです。
私自身は、この書籍を読んで少し転職へ足を踏み入れました。
「転職に踏み切れないのは、しっかりとした転職の思考法がないから。」と書かれており、「グサっ」と心にささった記憶がありますが、実際に転職活動をしてよかったと思っています。
3つほどのエージェントに登録して実際に履歴書を書いて診断してもらいました。
その結果、逆に今の会社のままの方が良いという結論になって、転職活動を終えています。
転職をしないヒトにも十分に価値ある本になっています。
一度、本書を手にとってみてください。
文字が苦手ヒトはマンガもでています。
読みやすいので、こちらもオススメです。